優勝争いからプレーオフで惨敗の理由~フィリピン遠征のまとめ~

頭が良い選手の課題とは?

おはようございます!東京に戻ってきて秋の遠征のまとめをやっています。9月からタイを皮切りにマレーシア、インド、中国、フィリピンと遠征をしてきました。一番課題だったショートゲームに関しては笹生優花プロのアドバイスが一番効果的だったので、動画でまとめました。

前回の「低いボール」に続いての第二弾の「ロブショット」編ですが、動画の中で彼女のアドバイスは大変効果的です。世界中の試合を経験しながら、いろんな芝を体験して自分で考えてきたアドバイスなので、聞いていてもしっくりきます。

コーチに教わってやった技術と自分の実体験で得た技術では、違いがありますね。皆さんもアジアで経験して実感したことをさらに日本に戻って練習してほしいと思います。

ティフトン芝からのアプローチは練習しておけば、そんなに苦労することはないはずです。

 

 

 

頭の良い選手はセイフティー優先でリスクを取れない?

今回のフィリピンの試合は、3日目まで韓国選手がトップを走り、2位の上田くんとは7打差の最終日でした。2日目まで京介くんも同じような位置でしたが、3日目にスコアを6つ落とすなど崩しました。優勝争いを狙う3日目に崩れるこれまでもパターンが数回ありました。緊張感のなくなった最終日はいいプレーができるようです。「いかに緊張感の中でいいプレーをするか?」そこがこれからの課題ですね。。

2020フィリピンナショナルストローク選手権結果

さて、最終日は、トップの韓国選手のドライバーが不調で左にずっと引っ掛けて7打差を上田くんが追いついてのプレーオフとなりました。

1番でプレーオフ。左OBで右からの強い風!ピンは左奥。上田くんは右サイドに打ちました。韓国選手は、今日一日引っ掛けていたにもかかわらずフェアウェイセンターを狙って、残り100ヤードまで素晴らしいショットを打ちました。

上田くんのセカンドは右ラフ・・・強い風に乗ってグリーン奥までオーバー・・韓国選手が30cmにつけるスーパーショットで勝負ありでした。

勝つために何をすべきか?(リスクも辞さない)

国立の名古屋大学に在学中の彼ですが、頭の良い選手に共通して言えることが1つあります。頭の良い選手は、リスクを取る前にセイフティーを優先します。この場合は、確かにフェアウェイ右サイドがセイフティーでした。

でも、右サイドはラフで強い追い風に乗ってしまうとグリーンには乗りません。写真の左先に韓国選手が写っています。リスクを冒して320ヤードのロングドライブを放ちました。この時点でどちらが有利かは一目瞭然です。

もしここで、上田くんがリスクを冒してフェイウェイセンターを狙っていたら?プレーオフの流れは変わっていたかもしれません。

実は、勉強ができる!ということは、そこに育つ過程で常に勉強とゴルフの効果的な時間配分を周囲から求められてきたわけで、本人も勉強とスポーツの時間配分などをうまく処理できるスキルが高いということが言えます。となると、効率の悪いことをまずは排除する習慣がついているので、リスクや無駄は本能的に最小限に抑えるでしょう。

ゴルフは、上位でプレーするには、リスクを最小限に抑える必要があります。セイフティー優先がセオリーでしょう。でも、勝つためには、セイフティーだけでは、優勝には届かないと思います。周囲が見ても「まさか?あそこに打つのか?」というリスクを背負ったスーパーショットを土壇場で打てるのか?が勝負の分かれ目だったりします。

常に「勉強とスポーツの両立が良し(文武両道)」とされる日本では、「リスクや無駄は最小限に押さえなさい。」とずっと「平均値」を求められてきたかもしれません。でも、今度優勝がかかった大一番では、「平均値」ではなく「勝つために何をすべきか?(リスクも辞さない)」を優先してほしいですね。

両立は素晴らしいですが、「勝ち負け」となると「安全」と「優勝」は両立できないのです。どこかでリスクを背負って優勝勝ちとることになります。次回の試合は勝ちたいでですね!

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